メインテナンスについて
治療の一環「メインテナンス」
日本人には身体の定期検診の習慣はあっても、お口の定期検診の習慣はほとんどありません。しかしお口の中も身体と同じく、定期的なチェックが必要なのです。
歯周病の治療は、一旦完了したからといってそれですべて終わりではありません。治療に通っている間やその直後は、お口の中のケアを意識するためにご自宅でのブラッシングも丁寧におこないますが、しばらく経つとその緊張感も薄れ、歯科医院へ行くことも忘れてしまいがちです。こうして治療後のメンテナンスを怠っていると、歯周病はいずれ再発し、悪化すれば歯を失うことに繋がってしまいます。
歯周病治療が完了した後にメンテナンスに通うことは、「歯周病治療の一環」と考えてください。
再発を防止するために定期的にお口の中を管理し、歯周組織を健康に保つことで、ご自身の歯を守ることに繋がるのです。
セルフケア~ブラッシング~
ご自宅でできるセルフケアの代表と言えば「ブラッシング」です。歯周病の直接的な原因であるプラークをコントロールするには、正しいブラッシングの継続が最も重要です。
まずは一度定期検診でブラッシング指導を受け、正しいブラッシング方法を身につけましょう。
- ブラッシングのポイント
ポイント1 | 歯ぐきの縁に歯ブラシの毛先を挿入するような形で、磨きたいポイントにきちんと当てましょう |
---|---|
ポイント2 | 強すぎる力は禁物。マッサージするような力加減で軽く磨きましょう。 |
ポイント3 | 歯ブラシは細かく動かしましょう。 |
ポイント4 | 1ヶ所につき10~20回は歯ブラシを動かし、丁寧に磨きましょう。 |
プロケア~PMTC~
ご自宅でのブラッシングをきちんとおこなっているつもりでも、どうしてもプラークは残ってしまいます。それをプロの手によって徹底的に除去する処置が「PMTC」です。
ご自宅でのブラッシングと、歯科医院での定期的なPMTCの両方を習慣づけることが、歯周病の再発防止に非常に効果的なのです。
- PMTCの流れ
-
1お口の中全体の清掃
歯の表面や歯と歯の間、歯周ポケットなど、お口の中をすみずみまでチェックし、
ブラッシングで除去できなかったプラークを徹底的に清掃します。 -
2研磨ペーストによる歯面の研磨
歯に研磨ペーストを塗布し、すみずみまで丁寧に研磨していきます。
-
3 洗浄
浮き上がった汚れを、残さず洗浄します。
-
4フッ素塗布
歯質を強くする効果のあるフッ素を塗布して仕上げます。
DDDS(デンタルドラッグデリバリーシステム)
「3DS」とも呼ばれるこの治療は、従来の歯周病治療の主流であった「物理的な除去」中心の治療にプラスして、化学的な治療を導入したものです。
患者様に合わせたマウスピースを作成し、その中に歯周病関連菌の働きを抑制する薬液を入れ、装着します。薬液は、患者様の症状に合ったものを選択して使用するため、非常に効果的であり、さらに痛みもありません。